中村汀女の代表作の一つであり、日本の現代俳句の第一人者の日常から、
どのようにして俳句が誕生するのか、その心情などが滋味豊かに感じられます。

日常の何気ない出来事や風景や心の動きを、瑞々しい花々に見立てて、独自の視点で切り取り、美しい言葉で表現されています。
現代を生きる私たちに心の安らぎと希望を与えてくれます。

 

<内容>
春/カナリヤ、飾りリボン、朝のひととき、桃の日によせて、辛子和え 他
夏/咲きつぐ花、老いの住まい、豪雨の町、朝起き、花束 他
秋/九月の雲、祭礼、さといも、もの音、積雲 他
冬/冬日和、風邪寝、寒の雨、茜の空、炭俵 他

 


 

<著者紹介>
中村 汀女  (なかむら ていじょ)

明治33(1900)年熊本県生まれの、昭和を代表する女流俳人。
熊本県立高等女学校を卒業後、句作を始める。大正9(1920)年、同郷出身の大蔵官僚・中村重喜と結婚。
夫の任地に従っている間は一時句作を中止したが、昭和7(1932)年より再開。
同年高浜虚子に師事し、昭和9(1934)年「ホトトギス」同人となる。
昭和22(1947)年俳誌『風花』を創刊、以来、主婦として母としての立場から、
俳句を通して家庭婦人の間に美と愛を求めて生きる心情を養い続けてきた。
昭和55(1980)年文化功労者、同59(1984)年日本芸術院賞受賞。昭和63(1988)年、逝去。
おもな著書に『春雪』『汀女句集』『花影』『都鳥』『紅白梅』等がある。

 


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