『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』など世界中で読まれている最も著名な作家トルストイによる、すべての人々の心の糧(かて)となる名作童話集です。
人を愛することの大切さ、人を信じることの大切さを、達意な文で綴っています。
また、情景を語る数多くの軽妙な口絵と挿絵が物語をより豊かなものにしています。
本文は現代表記で読みやすくしました。
幼い人たちはいうまでもなく、いろいろな年齢の違った人たちをふくめたすべての人々に贈ります。

 

【収録作品】
子供たちのために、しあわせな人、兄弟と黄金、鶏卵のように大きな種、イリヤス、年とった馬、捨児、火事、ブウルカと猪、泥亀、野兎、熊狩、イワンの馬鹿、三人の隠者、がらんどの太鼓、小悪魔とパン片、コウカサスの捕虜、人はどれだけの土地がいるか、教え子、なにで人は生きるか…
など33話を網羅

 


 

<原著者>
トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi
(1828~1910)
帝政ロシアの小説家。人間の良心とキリスト教的愛を背景に人道主義的作品を書く。
小説─『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』『復活』、戯曲─『闇の力』など多数。

 

<編・訳者>
水谷 まさる
(1894〔明治27〕~1950〔昭和25〕)東京出身。早稲田大学卒。童話作家・詩人。
『少女画報』主筆、同人誌『童話文学』創刊等をへて多くの作品を書く。
著書─『寶石の夢小曲集』『青みゆく月詩集』『マッチの兵隊』『童話日本国史』『愛の讃歌』、
翻訳─『肖像画』(ゴーゴリー)『悲しき運命』(ユーゴー)など多数。

 

<挿画>
川上 四郎
(1889〔明治22〕~1983〔昭和58〕)
新潟出身。東京美術学校卒。童話画家。
1920[大正9]年、雑誌『童話』が創刊されると表紙絵、口絵、挿画を担当。
1927[昭和2]年、日本童画家協会の創立に参加。心和む画風を確立。
「童画」という言葉を作り、「童画の父」と呼ばれる。