福島のりよ 著
最後の秘密兵器―風船爆弾太平洋戦争の末期の日本には、気球に爆弾を積んで風まかせに10000キロ離れたアメリカ本土に飛ばす という攻撃の手段しかなく、実際に9千発以上が放たれた。作戦は、すべて秘密に行われた。
和紙づくり、のりにするコンニャク生産…全国各地で総動員されたが、その目的は秘密。打ち上げる基地も秘密で、地元の子どもたちには「空を見てはいかん!」と徹底された。関わった多くの兵隊の家族 にも南方で戦っていると伝えられた。
その実態は今もほとんど知られていない。
いったい何があったのでしょうか。この作品は、歴史的、風土的な事実を踏まえながら、現地を歩き、地元の人びとから話をきいているうちに生まれたた物語である。……戦後70年を経て、子どもたちや戦争を知らない大人たちへ、ぜひ語り伝えておきたいという思いいにかられて、ペンをとった。戦争の記憶を思いおこし、平和について考えるきっかけになれば、このうえない喜びである。「あとがき」より
<著者紹介>
福島のりよ
1937年、岡山県生まれ。1960年ノートルダム清心女子大学文学部英文学科卒業。教職を経て、ささやかな文筆活動の傍ら、好奇心が赴くままに自分流の発見を探し歩く。その過程で、主人公が育ち、作品が生まれるという、ラッキーな巡りあわせもある。児童文化の会会員、むさしの児童文化の会会員。
著書に『ホタルがとんだ日』『南蛮のうた』『ショウブと天晴じいさん』(けやき書房)、『ヨゼフじいさん-かみさま、あなたに会いたい』(はんの木の童話 共著)他。

 


 

風船爆弾

定価:1,760円(本体1,600円+税)

お求めは、こちらから!

  

ISBN978-4-86600-024-4 C8093

2017年2月13日