谷川 健一 著
柳田国男の書物との火傷するような出会いから、古代・近代・現代文明そして沖縄へと、 日本人の精神の基層をみつめてきた著者の思想的拠点の形成の軌跡を示す初期の評論と講演を中心に収録しました。

【 内容 】
常民への照射(抄録)
無告の民 近代の暗黒 近代文化と庶民生活 沖縄が沈黙を破るとき 明治と明治もどき 非日常的世界との交錯 祭りとしての<安保> 野性の沈黙と文明の饒舌 洞窟の論理 政治と文化が癒着した近代百年 日本のユートピア評論 孤島文化論 遠い他者と欠けた自己 土着観念の再生を わたしの地方文化論 呼吸する民俗文化 庶民の希求 青春の自画像 青春の錯乱 伝統の変貌と持続講演 フォークロア入門 ニライカナイとトコヨの思想 民俗からみた天皇 日本という国名 「こふ」のフォークロア 沖縄と民俗学 「鉄文化の南下」をめぐって 『海上の道』の今日的意義

<著者紹介>
谷川健一(たにがわ けんいち)
1921年、熊本県水俣市生まれ。東京大学文学部卒業。 『風土記日本』『日本残酷物語』、雑誌「太陽」の初代編集長を経て、文筆活動に入る。『南東文学発生論』で芸術選奨文部大臣賞・第2回南方熊楠賞受賞。『海霊・水の女』で短歌研究賞受賞。1981年以来、日本地名研究所所長として現在に至る。文化功労者。2013年、逝去。

 

谷川健一全集 第22巻 評論1
常民への照射(抄録) 評論 講演

定価:7,150円(本体6500円+税)

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2010年12月6日
ISBN 978-4-905194-05-7 C0339